2023/4/20(木)京都西院ネガポジ
- 三好真弘
- 2023年4月22日
- 読了時間: 3分
4月20日(木)
京都西院ネガポジ
W/伯川修平、あうんさんすうじぃ
1.白川疎水 (Shirakawa Canal)
2.近畿 (Kinki)
3.Arrival (Arrival)
4.アイラブユーだったよ (I loved you so much)
5.天空から錦がぶら下げられている (Brocade is hanging from the sky)
6.きみよしあわせに (I hope you will be happy)
7.ブルーサルビアのにおい (Smell of Blue Salvia)
8.花束をあなたに (These flowers are for you)
平日ノーチャージデイ復活の日であった。三年前にコロナで中止になっていたイベントが復活したのである。
イベント自体が復活したこともあるし、私の方も復活したという感覚を得たライブでもあった。「白川疎水」や「きみよしあわせに」はこれも三年ぶりくらいに歌ったと思う。定番の歌と、新曲たちと、それに織り交ぜて久しぶりの歌を歌ったのである。これによって、曲目全体がカラフルになったと思う。
最近歌っていない歌を歌ったこと。その背景には、ネガポジの店長有本くんのアドバイスがある。昔の歌を歌ってみるのがいいよ、と数か月前からライブ後には口癖のように言ってくれていたのである。そのたびに、そんなものかなあ、と気のない返事をしていたのであった。とはいえ、今回も、ではぜひそうしよう、というつもりなのではなかった。なんとなく、季節に合わせて、昔の歌の中から春と初夏の歌を取ろう、と思ったのである。すると、たまたまそうなった。言うことを聞いたのではない。そういう「てい」にしないと、ミュージシャンは駄目なのである。決めたのはあくまでも自分なのだ。
ライブ当日のフリートークでも話したが、夏へと向かう季節の高揚と、コロナ禍の収束による活発な人間交流の復活への高揚が、まじりあうような日であったと感じた。その高まっていく波に、私ものって行くというような心地であった。ギターの演奏は指ではなくピックを用いるものを増やした。これについてはアドバイスをもらったわけではない。自然とそうなったのである。指引きというこまごまとしたのではなく、ピックでぎゃっとやって、大胆に歌いたい、という感じである。そうして「声を出す」ということの純粋な喜びを感じることができたと思う。
共演した伯川くんとすうじいさんとは本当に久しぶりであった。彼らの歌を聴くと、ああ彼らはこういう歌を歌う人だった、と思い出したのであった。すうじいさんがスタンドバイミーという歌を歌っていて、それがタイムカプセルを開けるという内容の歌であった。歌うということもタイムカプセルようのようだなあ、と思った。
歌う者と歌う者との関係は、仕事上の関係というようなものでもないし、友達の関係でもない。不思議な関係だ。一緒にコミュニケーションを図って同じ目標に向かって働くわけではない。友達のように、趣味が一緒ということもないし、同じ時間を長く共有したわけでもない。ただ同じ舞台にあがったというだけである。それでも歌う者同士のつながりというものがある。それが、タイムカプセルみたいだと思った。
それは、久しぶりに歌を聴いてみて、この人は「こういう風な歌を歌う人」だというしかたで、この人を了解すること。その人をその人の歌で特定する。私の中の彼のロックは、指紋でも顔でもなく、歌で認証されて、解除される。逆に言うと、私というものも、彼らの前では、私という歌なのだ。
元気ですか?と聞かれる。元気やで、と応える。会話はそれ以外はない。お互いに損得はない。話題もない。お互いに「変わらない」ことを確かめ合って、しょうがないなあ、とか思っている。ほんとうにしょうがない。ずっと「変わりたい」という一心で歌い続けているというのに!
さて、次回のライブは未定である。それでも、新曲をつくることに変わりはない。それから、昔の曲をまた掘り出してきて歌ってみたい。もし五月のライブが決まらなければ、ファーストアルバムを歌う、ということをしてみたいものだ。自分でスタジオにて配信ライブでもしてみようかしら。そのような試みについても考えている。
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