2023年10月6日㈮西院SUBMARINE三好真弘ワンマンライブ
- 三好真弘
- 2023年10月9日
- 読了時間: 4分
更新日:2023年10月10日
2023年10月6日㈮
西院SUBMARINE
三好真弘ワンマンライブ
1 私をあの世に連れてって
2 金魚
3 冬の朝
4 アンダースロー
5 play a blue marble
6 堺の街は午後三時
7 春が来る
8 ブルーサルビアのにおい
9 はまち一貫how much?
10 夏のキャタピラ
11 花束をあなたに
12 アイラブユーだったよ
13 白川疎水
14 雪のように
15 Arrival
16 kinki
17 四天王寺さんの砂は僕の骨でできている
18 墓へと昇る石段で蛇が死んでいる
19 鹿がぼくを見ている
20 斑猫
21 サトクダマモドキ
22 春夏秋冬
アンコールを含めて22曲を歌いきった。終わった後は、身体は疲労困憊だったが、すがすがしい気分であった。
浄化されたみたいにすっきりしたわ!
とライブ終わりに感想を言ってくれた人がいる。単純に歌を歌う、聴く、ということではなくて、そこに浄化ということがある。浄化というのは、古代ギリシャ語でカタルシスという。これはもともと「排泄」という意味だ。排泄というのは汚物を出すということである。美しい歌を歌って、それに聞きほれる、ということだけでおさまらず、「汚いもの」を排泄する、というところまで、今回のライブはできていたのだろう。
ライブの次の日に、夕食の食品を買いに街まで自転車で出たら、スーパーの周りにいる人々が、妖精みたいにキラキラとして見えた。ちょうどこの日は気温が下がっていたから、みんな衣替えをすませて、秋色のコートなどを羽織っていたからだろうか。ベージュ、赤、黄色、ブラウン。暖色を身にまとった人たち。まるで、この街には大きな樹があって、そこから葉っぱが降って風に舞っているかのように、この街の舞台で、葉っぱの妖精の役を人々は演じているのだった。
ライブの曲目は、大体において、作った年代順にした。ライブが進むにつれて、過去から現在へと進んで行く。昔にあんなことやこんなことがあったことを思い出しながら、歌を歌っていった。過去の歌を歌いながら、それを作った時点での感情になりながら歌っている。これは不思議である。だが、もう少し歌っているときのことを考えてみると、少しちがう。作った時点の感情というものは、作った時点で消えている。作られた歌というものは、感情を歌ったのではない。感情を「何かに託して」いるのである。感情を「言葉」にしている。「風景」を描いている。「神託」になっている。風景を描くことによって、感情というものを、私の所属から切り離すことができる。この感情は、私ではなく、例えば、季節に所属される。悲しいという感情は、私の所為ではなく、季節の変わり目の所為にする。もしくは「神託」にする。自分でも何を言っているかわからないような言葉にする。それが感情である、ということにする。感情というのは、そもそも「私」ではないものなのである。神のものである、ということを、そのまま表現する。これは「神託」である。
悲しい。つらい。苦しい。といった感情は、それはふつう「私」に所属するものだと思っている。私が悲しく、つらく、苦しい、と思っている。その、感情を、私から切り離すことが、歌の役目である。これが、浄化機能であり、排泄機能である。
さて、人生初のワンマンライブを無事に成功させることができた。お客さんは13名ほどだったと思う。本当のところを言うと、15名は来てほしかった。そして、当面の目標として、毎回のライブに20名の人が来てくれる、というものを考えている。今回来てくださったお客さんは「コア」である。完全なコア。核。中心。私は、いつの日にか、100人くらいのお客さんの前で歌うことになる。そのときに、彼らを無料で招待したいと思う。そして、会場の後ろの方で彼らは見守る。ああ、三好はこんなにお客さんを呼べるようになったのか。あの日、ワンマンライブで13人しかいなかったよね。いま思えばあの夜から三好の快進撃は始まったのだなあ。そう感慨深く、私を見守る日が、きっと来る。
その日のためにも、私は「バンドセット」を行うことに決めている。バンドのサウンドで、自分の歌を、パッケージする。プレゼントの包装のように、きれいに仕立てる。そして、多くの人に自分の歌が届くようにするのだ。わあ、この大きな箱には何がはいっているのかしら? 見つけた人に関心を催すようにするのだ。
そのために、様々なバンドの音楽を聴かなければならないだろう。いまのところ、ジョンレノンとボブディランを聴いている。パッケージの仕方として「有効」だと思うのである。そして、現在、「ファッション」について興味があって、学んでいる。「服装」のようにバンドサウンドを考えている。「形」として音楽を捉えたい、という欲求が常に、私にはある。
メンバーは揃いつつある。快進撃はすでに始まっている。
10/9記す。
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